ピッチャーがアンダースローに転校するメリットは?

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ピッチャーがアンダースローにするメリットとデメリット

アンダースローで投げるメリットは?

 

 

野球において、ピッチャーの投球フォームには大きく分けて4つあると言われています。その中の一つに「アンダースロー」があります。

 

 

アンダースローは肩や肘を故障しにくい投球方法であり、またスピードを求めないフォームと云われています。

 

ピッチャーがアンダースローにするメリットとデメリット

 

 

・ピッチャーとして野球を続けたいけど、肩や肘の故障が不安
・頑張っても速球が投げられないのでピッチャーとしてやっていけるか心配

 

このような悩みを持つ選手が、ピッチングスタイルを転向するケースのあるフォームです。
それでは、アンダースローにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

 

 

アンダースローとは?

 

アンダースローは、他のフォームの中でも一番低い位置から投げるピッチングフォームです。腕がグラウンドに対し、水平より下の角度で投げます。

 

全身を使った投球フォームであり、特に下半身を中心とした筋肉、肩や肘などの関節が柔らかい人に向いているフォームです。

 

スピードよりもコントロールを重視してボールを投げたいピッチャーにもおすすめです。

 

 

アンダースローのメリット

 

 

アンダースローにするメリットはいくつかあります。

 

・肩や肘への負担が減る
・バッターが球筋を読みにくい
・ワイルドピッチが少ない
・アンダースロー人口が少ないのでバッターが慣れにくい

これらのメリットを解説します。

 

肩や肘への負担が減る

 

故障に対して不安のあるピッチャーがアンダースローにする一番のメリットは、下半身を中心に全身を使ったフォームになることから、肩や肘に対しての負担が減り、故障しにくくなるという点です。

 

通常のオーバースローの場合、腕を肩より上に上げて投げることから、どうしても肩に負担がかかってしまいます。ですが、アンダースローの場合、腕の軌道は水平よりも下側となることから、肩には負担がかかりません。また、肘も伸ばした状態からボールをリリースするので、オーバースローのように余分な負担がかからなくなります。

 

バッターが球筋を読みにくい

 

アンダースローの大きなメリットとして、球筋の読みにくさがあげられます。アンダースローで投げた場合の球筋は、バッターの目線から見ると、下から上に浮き上がってくるような軌道になります。この軌道は、オーバースローによる球筋に慣れているバッターからすれば予測がしにくく、打ちにくい球筋なのです。

 

特に右投げの場合、右打ちの打者であれば、球が寄ってくるように見えることから、より打ちにくい球筋となります。

 

 

 

 

ワイルドピッチが少ない

 

アンダースローによるピッチングでは、ワイルドピッチが少ない、ほぼない投げ方だといえます。

 

カットボールやフォークボールをオーバースローで投げた際に、地面に叩きつけてしまうというようなケースが起こりやすいのですが、アンダースローの場合は、下から上に浮き上がるような軌道を通ることから、地面に叩きつけてしまうということはほぼないのです。

 

 

アンダースロー人口が少ないのでバッターが慣れにくい

 

アンダースローで投球するピッチャーが少ないので、バッターが慣れにくいというメリットもあります。オーバースローを中心に、スリークォーターやサイドスローが大半を占めていることから、アンダースローの投球にバッターが慣れる機会がないのです。

 

プロ野球界で見てみると、セリーグには現役のアンダースローピッチャーはいません。パリーグでも3人いるだけです。そのため、自軍にもいないことからバッターとして慣れることが難しいのです。

 

 

 

アンダースローのデメリット

 

 

メリットがあれば当然デメリットもあります。
  ・球速が遅い
・盗塁されやすい
 ・落ちる系の変化球が投げられない

 

このデメリットについて、次のように解説いたします。

 

 

球速が遅い

 

 

デメリットの一番は、やはり速いボールが投げにくいということでしょう。プロ野球でも、上から投げる人のストレートの平均球速は、ほぼ140kmを超えます。

 

一方で身体をくの字に曲げるため上半身が使いづらいアンダースローの人は、平均で130kmいけばいいほうです。

 

 

盗塁されやすい

 

 

アンダースローのデメリットとして、クイックモーションが難しいという点もあります。ランナーを背負った時に、盗塁されるリスクが圧倒的に高まるのです。

 

ただ、かつてプロ野球で活躍していた渡辺俊介投手は、フォームの無駄をなくし捕手と協力することで、走られにくい工夫をしていました。

 

 

落ちる系の変化球が投げられない

 

アンダースローでボールを投げる場合、ストレートを投げてもオーバースローで投げるような綺麗な縦回転をボールはしません。どちらかといえばシュート気味になります。上から下に向かって回転を殺して投げるフォークを、アンダースローで投げるのは難しいのです。

 

 

無理して投げても力のないスローボールとなってしまい、絶好のホームラン球となってしまいますので、投げるべきではないのです。

 

 

 

アンダースローは希少なのか?

 

プロ野球界において、アンダースローで投げているピッチャーは2022年シーズンにおいて、現役では3人しかいません。さらにアメリカメジャーリーグにおいては、たったの1人だけです。

 

そのため、ピッチャーの中でも希少投球フォームだとわかります。

 

 

その一方でオリックスの中川投手のように、入団から2年で戦力外とされるケースもあることから、ピッチャーとして長く活躍するためには、あまり適していないのではないかと思われるかもしれません。

 

しかし、アンダースローならではの特徴があり、過去には1970年代に活躍した元阪急の山田久志投手や南海の皆川睦雄投手などは通算200勝以上をマークしました。

 

このような技巧派として打者を惑わす投球ができれるようになれば、貴重な戦力としても活躍することができるのです。

 

近年のプロ野球では、西武ライオンズの牧田投手や、ヤクルトスワローズの山中投手がアンダースローの代表格でした。どちらも先発タイプであり、チームのローテーションに加わっていました。

 

またかつては渡辺俊介投手、そしてこの牧田投手は、WBCやプレミア12など、国際試合にも呼ばれていました。アンダースローは世界的にも数少ないので、国際大会では貴重な存在になったわけです。

 

 

一長一短のフォームではありますが、もしマスターすればそれは非常に強い武器になるでしょう。

 

現在、故障の不安を抱えていたり、故障気味というピッチャーであれば、自分にそのフォームが向いているのかコーチに相談してみるといいでしょう。特に下半身が強かったり、柔軟性が高いのであれば、フォーム転向で新しい道が見えるかもしれません。

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