野球肩のためのテーピング入門編。
ピッチャーとして全力の投球を繰り返す、外野からの遠投の機会が多い、キャッチャーとして盗塁を阻止する為に全力で送球を行うなど理由は様々ですが、野球肩を発症してしまう方は多くいます。
痛みが出ている場合には投球に問題が発生する可能性が極めて高く、そのような状態でプレーを続けるならば更に悪化してしまうので、何らかの対処を行わなければいけません。痛みが出たならば必ず、なるべく違和感を覚えた時点で医療機関に向かい、専門医に診てもらう必要があります。
中学や高校の部活に所属している場合は、どうしても休むわけにはいかない、そう考えてしまう方も珍しくはありません。しかし、医療機関で診てもらった場合にはまず休むように指示されますので、投球を行わないようにすることが重要です。
痛みがさほどでもない場合は、内服薬の服用程度で痛みが収まる場合もあり、軽症のうちに対処を行えば休む期間も最低限で済みます。それに対して、慢性化している場合には簡単に治らないことも多く、投球を行わない以外に様々な処置を受けるのが普通です。
注射で痛みを取り除く、ストレッチを入念に行うなどの処置が行われることが多く、同時にテーピングを行うように指示をされることになります。患部を動かしてしまっては、痛みを感じてしまいますし、それが原因で内部が更に傷付くきっかけになりかねません。
内部のどこが傷付いているかは人によって異なっているものの、肩の前側が痛むケースが多めです。
そのような場合に利用されるテープは伸縮性に優れており、30cmから40cm程度のものとなります。まずは肘の外側から脇の上を通って鎖骨の上の方に向かうように、螺旋状にテープを貼っていくのが1本目です。それとテープの角ははさみで切っておいた方がはがれ防止になります。
2本目は1本目の終点である鎖骨の上の反対側、体の後ろからテープを貼っていき、脇の上を通過して肘の内側へと向かいます。1本目と2本目のテープがXの形になるように貼っていくのがコツであり、痛んでいる箇所で2本のテープを交差させることが重要です。
体の後ろ側に正確にテープを貼るのは難しいので、なるべく誰かにやって貰った方が良いものの、1人でも対処は可能です。1人にせよ、誰かにやって貰うにせよ、必ず腕は上げた状態で処置を行わなければいけません。
腕を下ろした状態と、腕を上げている状態では筋肉や関節などの位置も変わってきますので、必ず腕を上げてから行う必要があります。このテーピングは、野球肩を予防したい方、既に痛みが起きているけれども重症ではない方に向いている手法です。
無理をしてでも試合や練習に出たいという方の場合、完全に固定してしまうと投球は不可能となります。
その為、最低限ながら関節や筋肉が可動するようにしており、無理をすれば投球を行うことも可能です。一方で、重症化している方の場合は、このような中途半端なテープの貼り方では問題を引き起こしますので、完全に固定させる必要があります。
その場合には多数のテープが必要であり、まずは腕に力を入れた状態で肘に近い位置の上腕二頭筋の箇所にテープを巻き付けていき、次に胸から首を通過して背中にかけてテープを貼れば基準が完成です。
この2つのテープの間の隙間を埋めるように、腕の方から首の方に向かってテープを貼っていけば良いでしょう。
まずは腕の中央部を通るように、そして腕の内側から背中側にかけて、腕の外側から胸の上にかけて貼っていきます。痛みが発生しているところで交差させる点は変わっていないので、こちらもXの文字を意識して下さい。
これだけでは何かの弾みに剥がれてしまうこともあるので、最初の方に貼った胸から背中にかけてのテープを補強するように貼っていきます。こちらは腕を下ろした状態で処置を行っても問題はありません。
少し違いますが、こんな感じの動画がありました!!
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